同時に複数の店から出張査定を受ける際のポイント
同時に複数の店から出張査定を受ける同時出張査定は、より高く中古車を売るための非常に有力な方法です。
そこで、この同時出張査定を受ける際のポイントや注意点について解説します。
目次
車の出張査定で査定額が大幅アップ!
車の同時査定の場合、各買取店が査定額を競い合うので、高額の査定額が付きやすくなります。
また、事前に同時査定であることを伝えると、高い査定額を付ける自信がない買取店は査定を遠慮する傾向があるので、査定額に自信のある買取店のみが査定に参加し、これもまた、査定額を押し上げる効果を生みます。
ある同時出張査定では、業者の付けた最低の査定額と最高の査定額には38万円の差が付きました。
このように、自動車の同時出張査定を行うと、査定額が大幅にアップし、思わぬ得をできる場合があります。
同時に複数の店から出張査定を受けるメリット
買取店の中には、同時に他の買取店が査定を行うことを嫌がる買取店もあります。
しかし、それは買取店側の話であって、査定を依頼する側にとっては、同時出張査定は非常にメリットの多い方法です。
同時に複数の店から出張査定を受け、その中でもっとも高い査定額を提示した店に自動車の買取を依頼すれば、買取店との価格交渉が苦手な人でも、比較的簡単に、高値で自動車を買い取ってもらうことができます。
査定をする買取店が多ければ多いほど、その中でもっとも高い査定額がより大きくなっていくことは言うまでもありません。
また、時間をずらしてではなく、同時に複数の買取店の査定を行うことで、買取店同士が競争し、査定額の最高額を釣り上げる効果もあります。
さらに、同時出張査定の場合、複数の買取店の査定が同時に行われるので、時間短縮というメリットもあります。
なお、1台の自動車の査定を複数の買取店に依頼する場合には、同時査定でなくても、1店ずつ時間をずらして査定を受ける方法もあります。
しかし、この方法だと、査定に時間がかかります。
1店ずつの査定の場合、最短でも半日からまる1日、日程がうまく調整できない場合には、3日とか1週間といった時間を必要とします。
同時査定の場合には、10店程度が参加しても2時間から3時間程度の時間で済みます。
同時に複数の店から出張査定を受ける際のコツ
このように多くのメリットを有する同時出張査定ですが、これを実施する際にはいくつかのコツがあります。
同時査定を依頼する買取店の数は5店以上10店未満程度とする
まずは、同時査定を依頼する買取店の数は5店以上10店未満程度とすることです。
同時査定を依頼する買取店数が5店未満だと、同時査定による査定額の上昇のメリットをあまり享受できません。
反対に、買取店数が10店を超えると、非常に高い査定額が付く可能性が高まりますが、買取店の管理が複雑になりすぎ、これもあまり感心ができません。
したがって、同時査定は、査定額上昇のメリットを享受しつつ、買取店の管理がそれほど大変ではない5店から10店程度で行うのが理想的です。
他の買取店とも同時に査定することを伝える
次に、査定を依頼する際に、他の買取店も同時刻に査定場所にいることを、事前に依頼する買取店に伝えておくことです。
買取店の中には、同時査定を嫌がる者もおります。
そのようなものに対して、同時査定であることを隠して査定を依頼すると、査定場所で査定士が怒り出したりして、余計なトラブルに巻き込まれる可能性があります。
査定依頼の際に、同時出張査定であることを買取店に伝える法的な義務はありませんが、余計なトラブルを避けるためには、事前に他の買取店も同時に査定を行うことを伝えておくとよいでしょう。
なお、同時出張査定であることを先に伝えると、査定を断る買取店もおります。
そのような買取店は、査定額に自信が持てないケースがほとんどで、仮に査定をさせても、平均以上の高い査定額をつけることはめったにありません。
よって、同時出張査定であることを伝える、査定を断る買取店がでてくるので、同時査定に参加する買取店の数は減りますが、同時査定であることを伝えて査定を断る買取店が高い査定額を付けることはまずないので、そのデメリットはほとんどありません。
査定に時間制限を設ける
3つ目のコツは査定に時間制限を設けることです。
査定士の中には、買取交渉が成立しないと、自宅に居座るものもおります。
事前に出張査定に時間制限を設けておくと、こういった事業者を排除しやすくなります。
査定依頼者が買取に応じないからといって査定士が居座ってどうしても帰らない場合は、最終的に警察を呼んでお帰りいただくことになります。
また、時間がないので、査定時間を短縮できる同時査定を行うことにし、そのために時間制限を設けていると説明すれば、同時出張査定の申し込みが行いやすくなります。
同時出張査定の価格交渉について
同時出張査定で、自動車の査定が終了したら、次は価格交渉に移ります。
そして、同時出張査定の価格交渉の形式には、以下の3つがあります。
- 個別交渉形式
- 一発勝負形式
- オークション形式
個別交渉形式
最初の個別交渉形式とは、査定会場で査定額の定時は行わず、後日、買取店ごとに、個別に、依頼者に査定額を提示するというものです。
この形式の場合、依頼者は査定会場でどの買取店に買取を依頼するかを決める必要がないので、依頼者はそれをじっくり考えることができます。
しかし、その反面、買取店同士が連絡を取り合い談合を行い、どの買取店も割安な査定額を提示し、結果的に依頼者が損をするリスクがあります。
一発勝負形式
2番目の一発勝負方式とは、査定終了後、各買取店が、名刺の裏などに査定額を記載して依頼者に渡し、その場で、依頼者がどの買取店に買取を依頼するかを決める形式です。
この形式は、査定会場で、1番高い査定額を提示した買取店が、その場で車を買い取る者と決まるので、非常に簡単で迅速な方法です。
しかし、その反面、買取店にとっても依頼者にとっても、瞬間的に査定額や取引相手が決まるので、非常にリスクの高い形式でもあります。
オークション形式
3番目のオークション形式とは、最初に最低額を定め、それから5千円や1万円単位で値段を上げてゆき、もっとも高い値段で購入を希望する者に対して、自動車を販売するという形式です。
オークション形式は、買取店が買取価格をより激しく競い合うので、同時出張査定の3つの価格交渉の形式のうち、もっとも高い値段の付きやすい方法です。
しかし、オークション形式で価格交渉を行うと、必ず自動車を売らなくてはならないという雰囲気となるので、自動車を売るか売らないか迷っている場合にはオススメできる形式ではありません。
車買取店の出張査定はその場で交渉や即決はしない
車の査定士は交渉のプロです。
出張査定に来た査定士と査定場所で自動車の買取価格の交渉を行うと、相手側のペースに乗せられて、買取依頼者側に不利な条件で買取契約を締結させられる場合があります。
したがって、査定場所での買取価格の交渉はできるだけ行わないようにします。
出張同時査定の場合には、査定の開始前に
と宣言しておけば、査定士との不要な価格交渉を避けることができます。
また、車の出張査定に来た査定士の中には、今この場で売ってくれるとすれば○○円で買い取るだとか、今日この場で車を売ってくれないのならば二度と交渉には応じないなどの、即決を迫ってくるものがおります。
しかし、即決を求めてくる査定士が提示する条件のほとんどは、買取依頼者側にとって不利なものです。
即決は、あの時その場で契約しなかったら、もっと高い値段で車を売ることができたのに、と後から後悔するものが大半です。
したがって、査定士が査定場所での即決を求めてきた場合でも、その場で契約書にサインをせず、後から、契約を了承するか否かを連絡しますと言って、即決交渉を上手に回避する必要があります。
車の無料査定・出張査定を利用する際の注意点
車の無料査定・出張査定を利用する際の注意点としては、まず、査定に来た査定士とムダ話をしないことがあげられます。
自動車の査定は長くても20分程度で終わりますが、人によっては、遠くからわざわざ査定に来てくれた査定士を気遣って、世間話などをする場合があります。
しかし、査定士は車の買取のプロですから、何気ない世間話からも買取依頼者から買取自動車に関する情報を聞き出して、自分に有利に価格交渉を進めるための材料にする場合がります。
査定後の世間話で、うっかり、買取車両の欠陥について話してしまい、買取額を下げられたというような事態は容易に想定できます。
よって、このことを理解して、査定に来た査定士とはムダ話をしないようにしなくてはなりません。
出張査定を同時に行うときの注意点
同時出張査定を依頼すると、買取店に自動車を売ることを断るのが非常に難しくなります。
もちろん、同時出張査定を行ったからといって、必ず、出張査定に来たいずれかの買取店に、自動車を売らなければならないというわけではありません。
しかし、5人から10人もの査定士を査定場所に呼んで査定を行ってもらって、査定に来た買取店以外の者に自動車を売るというのは、心情的に非常に困難です。
また、査定士の側にも、何人もの査定士の査定を受けて、まだ買取りを決められないのかと、大きな不満が残ります。
よって、100%買取りで行くと決まっている場合にのみ、同時出張査定を申し込む必要があります。
少しでも、ディーラーへの下取りの可能性が残っている場合や、長い時間をかけて、買取店を探したいというような場合には、同時出張査定は適切な方法ではないので、1社ずつ査定を依頼する個別出張査定がオススメです。