査定基準

エンジンの不調や故障は査定対象となる?

PR 2017/02/27 2021/02/25
自動車のディーゼルエンジン

査定に出そうとしている自動車がエンジンの不調や故障を抱えている場合には、査定にどのような影響を与えるのかは気になるところです。

エンジンの不調や故障があると査定額は下がる

日本自動車査定協会(JAAI)が定める査定基準では、JAAIが定める標準状態と比較して、良ければ加点、悪ければ減点し、査定額を定めます。

その標準状態の1つに「エンジン・足回りが走行に支障なく良好であること」という項目があるので、エンジンの不調や故障があると減点の対象となり、当然のことながら査定額は低くなります。

もっとも、エンジンの不調や故障がある自動車を買取事業者が買い取ると、その自動車を中古車市場で再販売するためには、そのエンジンの不調や故障の修理が必要であり、その経費が発生しますので、エンジンの状態が良好な自動車と比較して、査定額が修理費の分下がるのは当然のことと言えます。

ターボエンジンはどう査定されるか

状態のよいターボ車であれば査定においてプラスになります。

ターボ車は普通車が苦労する急な坂道でもエンジンに馬力があるので楽々と登ってゆきます。

多人数を乗せて走行する場合も普通車では加速が急に悪くなるケースでも、ターボ車ならそういったエンジンの力不足を全く感じさせません。

ターボ車の寿命は20万キロと言われていますが、走行距離が20キロに近づいている古いターボ車の場合には、ターボ車であることによる査定のプラス評価はほとんど期待できなくなります。

古いターボ車はターボ車であることによるメリットが少なくなるうえに、維持管理費が増大してくるなどのデメリットも増えてきます。

そのような状態では高額査定が期待できないことは言うまでもありません。

査定額を上げるためのエンジン交換はやってはいけない

バッテンをする女性
エンジンの不調や故障が査定に影響を与えるからとって、エンジンの交換を検討される方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、エンジンの交換には数十万円の費用が掛かるのが通例の上、エンジンを交換した上で査定に出しても、査定額が数十万円もUPすることは絶対にありえないので、査定前のエンジン交換は絶対に避けるべきです。

この場合には、持っている自動車を速やかに廃車にして、エンジン交換に必要な数十万円で新しい自動車を購入したほうがはるかに効率的です。

なお、軽微な修理で直せる不調や故の場合でも、自動車買取店は、一般のユーザーよりもはるかに安い金額で修理を行えますので、一般のユーザーが支出した修理代金よりも査定額が上昇することはほぼあり得ないため、修理を行わない現状で査定に出すのが一番お得な方法です。

ただし、オイル交換やエレメント交換程度のことであれば、査定前に実施しておいて損はありません。

愛車の定期的なメンテナンスと丁寧な運転が大切

定期的なオイル交換やエレメント交換を怠ると、エンジンの不調や故障を起こしやすくなります。

また、急加速や急停止などの乱暴な運転も、エンジンに負担をかけ、これもエンジンの不調や故障の大きな要因の1つとなります。

よって、将来の自動車買取を予定している場合には、現在乗車している自動車の定期的なオイル交換やエレメント交換などのメンテナンスをしっかり行い、また、常日頃、丁寧な運転を心掛ける必要があります。

エンジンの焼き付きの原因は?

エンジンが焼き付いた場合、オーバーホール(エンジンを分解して清掃、検査、部品交換を行い新品の状態に戻すこと)またはエンジンの交換が必要になります。

エンジンの焼き付きが起こると大規模な修理が必要となり、そのことによって自動車を廃車にするケースも多発します。

エンジンが焼き付いたことによる自動車の交換または修理代金については、車両保険に入っていたとしても保険金は支給されません。

エンジンの焼き付きは、エンジンオイルの交換を長期間行わなかったためにオイルが劣化して十分なエンジン冷却効果が得られなかったために、エンジンが焦げ付いてしまうことによって起こります。

したがって、エンジン焼き付きの原因は、定期的にオイル交換を行わなかったことということになります。