事故車の買取

事故車を修理すると査定額は高くなるか?

PR 2017/03/08 2021/02/25
事故車

事故車の買取をしようとする場合、事故車を修理してから査定を依頼した方がよいのか、それとも、修理しないで現状のまま依頼して方がよいのか迷うかもしれません。

事故車を修理すると査定額は高くなるのでしょうか?

事故車は修理してから査定を受けた方がよいのか

傷が付いた車
バンパーなどが大きく傷ついた自動車と、それをキレイに修理した自動車の査定額を比較した場合、修理した方の自動車の査定額の方が高くなるのは当然のことです。

よって、事故車を修理したほうが査定額が高くなることは間違いありません。

しかし、だからといって、事故車を修理してから査定を依頼した方がよいかというと、必ずしもそうではありません。

その理由は、買取店は自社で修理工場などを抱えているので、依頼者よりも安く自動車の修理ができます。

したがって、依頼者が事故車の修理にかけた費用以上に査定額がアップすることはありえず、事故車の査定を依頼する場合には、修理してからではなく、修理をしないで事故車の現状のまま依頼する必要があります。

相手過失の事故で査定額の評価減の賠償を受けることは難しい

交通事故で自動車が大破した場合に大破した自動車の修理代は事故の相手側に過失があれば、事故の相手側が自動車保険に加入していれば相手側の保険会社から修理代の賠償を受けることができます。

しかし、交通事故で事故車となった車を売却する際に査定額は大きく下がりますが、事故車となったことによる査定額の評価減の賠償を加害者の加入している保険会社から受け取ることは非常に難しいです。

示談交渉の際も、相手過失の事故で加害者に大破した自動車の修理代を賠償を認めさせることは容易ですが、交通事故における示談交渉の世界では将来の査定におけるこの評価減は賠償しないことが通例になっているので、その賠償を認めさせることは非常に難しく、被害者が泣き寝入りせざるを得ないケースが大変多くなっています。

相手過失の事故で車の査定額を補償してもらうには

どうしても事故車になったことによる査定額の減額分の賠償を受けたいという場合にはJAAI(日本自動車査定協会)が発行する「事故減価格証明書」を取得しておくといいでしょう。

この証明書があれば、示談交渉で加害者にこの評価減の賠償を認めさせることができる可能性が高くなります(示談交渉を有利に進めることができます)。

JAAIの「事故減価格証明書」はJAAIの各支部で交付を受けることができます。

交付手数料は自動車のタイプにもよりますが5,000円~15,000円程度になります。

JAAIのこの証明書があっても、事故車になったことによる車の評価減の全額の賠償を受けることができることはめったになく、賠償額の上限は修理費の20%~30%程度となります。

修理費以上に査定額がUPしない理由

車の模型とお札
たとえば、事故車の査定額を50万円、依頼者が事故車を修理した場合にかかる費用が50万円だとします。

しかし、同じ修理を買取店が自社工場で行った場合の修理費用を半分の25万円であるとします。

このケースでは、買取店は、事故車を修理しないまま買い取って、自社工場で修理して販売するとすれば、仕入原価は75万円となります。

仕入原価:50万円(車両原価)+25万円(修理費)=75万円

一方、依頼者がみずから修理業者に修理を依頼した場合には、100万円が必要となります。

仕入原価:50万円(車両原価)+50万円(修理費)=100万円

さて、依頼者が修理した100万円の自動車を査定に出したとしても、買取店は、同じ状態の自動車を75万円程度で入手できるわけですから、査定額は100万円ではなく、75万円となります。

よって、依頼者が事故車の修理のために50万円をかけても、回収できるのは査定額のUP分の25万円であり、差額の25万円は依頼者の損失となります。

修理をしなかった場合には、この25万円分の損失を被ることはありませんから、結局は、事故車は修理をしないで、現状のまま査定を依頼した方が。

より有利となります。

修復車と修理車の違いについて

ボールを比較する女性
事故車と一言で言っても、査定基準に関しては、自動車の骨格等の主要部分に修理歴のあるものと、主要部分以外に修理歴のあるものでは取り扱いが異なってきます。

自動車の骨格等の主要部分に修理歴のある車は修復車といって、これは、明らかに査定上マイナス要因となります。

修復車は、中古車市場で敬遠される傾向があり、買取店も販売に苦労する修復車の買取を嫌がりますので、それが査定額にマイナスの影響を与えます。

一方、以下に該当する修理を行った場合には、査定で大きく減点される修復車には該当しません。

  • エンジンの交換・載せ替え
  • バンパー・フロント・フェンダーの交換
  • フロント・リアウインドウの交換
  • ドアの交換
  • ボディの全塗装、部分塗装、カスタムペイント

上記に該当する修理を行った車のことを修復車と区別して修理車と呼びます。

修理車の場合には、丁寧に修理してある場合は、査定に与えるマイナスの影響はほとんどありません。

修理車は現状のまま査定に出すのが基本

交通事故などで、大きく破損し、修理しても修復車としてしか取引ができないような場合には、多額の費用をかけて修理をしても、絶対に安い査定額しかつかないので、買取を依頼する場合でも、修理をしてはいけません。

一方、修理しても修復車には該当しない場合には、修理後に修復歴のない通常の中古車として市場で販売できますので、査定上でそれほど大きなマイナス要因とはなりません。

しかし、この場合でも、買取店が自社の修理工場で買取依頼よりも非常に安い価格で修理できるという事情によって、買取依頼者の修理費用よりも査定額がアップすることはありませんので、修理をしないで現状のまま査定に出すのが基本となります。

事故車や故障車は下取りよりも買取りがおススメ

ディーラー
事故車や故障車を下取りに出した場合にはほぼ間違いなく0円査定になります。

一方、買取りに出した場合には、事故車等であっても結構な金額で買い取ってもらえる可能性があります。

というのは、買取店の中には事故車等でも高値で売りさばく販売ルートやノウハウを持っているところがあり、そういった買取店であれば事故車であっても高額買取りが可能だからです。

ディーラーの場合には新車販売がメインですから事故車等の販売に長けているところはほとんどないでしょう。

その結果事故車を買い取ってもスクラップにするしかありませんから、高額買取は不可能です。

事故車等でも高額買取りが可能な買取店を探すにはインターネット上の一括査定サイトの活用が便利です。

事故車・故障車を下取りに出すメリットは?

買取店に事故車や故障車を買取りに出した場合、相手側の買取店が事故車などを販売する力を持っている場合には買取りを断られるということはありませんが、事故車を販売するノウハウを持っていない買取店の場合には、買取りを断られることがあります。

そのようなケースでも、新車の販売と引き換えの下取りの場合には車を引きとってもらえます。

下取りはディーラーの担当者が下取りにかかる手続きのほとんど全部を行ってくれますので、手間がかかりません。

一方で、買取りの場合には自分で買取店を探したり価格交渉を行なったり契約手続きを行なったりと、手間がかかります。

ディーラーへの下取りの方が買取りよりも手続きが簡単だということが下取りのメリットになります。

事故車や故障車は専門の買取り業者に任せるのがよい

インターネット上には事故車・故障車買取専門店の広告がよく出ていますが、こういった買取店であれば事故車や故障車でも高い値段で売りさばくノウハウを持っていますから、事故車等の高額買取が期待できます。

普通の買取店の査定を受けた場合に0円査定となる車両でもこういった買取店では結構な査定額を付けることができます。

事故車などを売る場合には、こういった事故車等の買取専門店の査定を受けてみることがおススメです。

どうせ事故車だから高額査定は望めないに決まっていると思っていらっしゃる方も多いと思いますが、一度こういった事故車専門の買取店の査定を受けてから事故車等の取扱い方を決めるべきです。