査定の基礎知識

買取り査定と下取り査定の基準は何が違うのか?

PR 2018/05/08 2021/02/25
指を立てる笑顔の女性

新車に乗り換える際に、旧車は、廃車にする場合を除いて、下取りに出すか、買取店に売却するかの、いずれかの選択をする必要があります。

その際、一番気になるのは査定額だと思います。

では、買取り査定と下取り査定は、どこがどう違うのでしょうか?

下取り査定と買取査定の違い

比較する女性
下取り価格は、各メーカの定める基準にしたがって、決められるのが原則です。

この基準は、1年に1回程度、改訂されるようですが、基本的に、短期間で変動することはありません。

1年に1回程度の改訂といっても、大半の改訂が微調整程度で終わりますから、同じ自動車の査定額が、査定時期によって、大幅に変わるということはありません。

買取店の査定の方は、時期によって大きく変動することがあります。

買取店には、提携している中古車販売店から、市場でこの車種の人気が沸騰しているから、多少高くなっても、この車種が出たら必ず購入するようになどという情報が常に入ってきます。

その情報は、査定額に影響を与えますから、市場の動向によって、査定額が大きく変化することがあります。

4月の年度初めには、通勤用自動車がよく売れる傾向があり、夏休みや冬休みには、レジャー用自動車が多く売れる傾向があります。

市場の動向は、目まぐるしく変わりますから、それに影響される自動車買取店の査定額も、同じ車両の査定額が、査定時期によって、大きく変わることがあります。

車種、年式、走行距離によって基本価格が定まり、その基本価格をベースに、査定士が実際の自動車の状態を確認して、若干の調整を行い、最終的な査定額を定めるというのは、下取りでも買取りでも同じですが、買取の方が、中古車市場の動向をより強く反映しますので、査定時期による査定額の変動が大きくなります。

ディーラーの買取価格の基準について

ディーラー
ディーラーの買取価格は、各メーカーごとに定める基本価格を元にして決定されます。

この基本価格は、毎年1回改訂されるようですが、こういった基本価格は、JAAI(一般財団法人日本自動車査定協会)の定める基準に準拠していますので、JAAIの基準と大体同じである、と考えてよいでしょう。

ただし、ディーラーの基本価格は、同じメーカーの自動車には甘くなる傾向があるので、ディーラーが専門に取り扱うメーカの自動車を下取りに出した場合には、下取り額が高くなる傾向があります。

これは、ディーラーの下取り査定に特有の現象です。

下取り査定も、買取査定と同じように、車種、年式、走行距離によって定める基本価格に、査定士が実際の車両の状態を見て、若干のプラス・マイナスを行った金額が、最終的な査定額となります。

なお、下取りの査定額は、厳しい競争がないので、買取店の買取査定額と比較して、金額が低くなる傾向があります。

買取査定の基準額について

車とお金
買取査定の基準額は、基本的なところは、下取り査定と同様に、JAAIの定める基準にしたがって、車種、年式、走行距離から基本価格を定め、それに、査定士が、実際に車両の状態を確認することによって若干のプラス・マイナスを行う、というような流れで決まります。

買取査定の査定額は、下取り査定の査定額とは大きく異なる点が2つあります。

1つは、買取店はお互いに激しい競争にさらされていますから、競り合って査定額がより高くなるという傾向があります。

もう1つは、買取店の査定額は、中古車市場の動向の影響を受けやすいという点です。

買取店の担当者には、買取店から「今、市場では、この車種の自動車の人気が沸騰しており、この車種が売りに出されたら、多少高くても買ってください」などという指示が出ています。

買取店では、その時点で、市場で人気の出ている車種をピックアップし、そういった車種は高く買ってもよいと考え、買取交渉をする担当者に伝えています。

買取店の査定額には、競争原理が働くということと、市場の動向の影響を受けやすいということにより、下取りの査定額と比較して、より高額に、また、より変動が大きくなる傾向があります。

市場の動向を受けやすいということは、市場での人気車種は下取り査定よりより高くなる傾向があり、反対に、市場で人気のない車種については、下取り査定よりもより低くなる傾向があるということになります。

ローンが残っている中古車の査定について

ローンが残っていても、自動車査定を受けることができるし、売却することもできます。

ローンが残っているからといって、査定がマイナスになるということはありません。

ただし、ローンが残っている自動車を売却した場合、売却代金から優先してローンを返済しなければないので、ローン金額より売上代金が少ない場合、自動車の売却によって手元に現金はまったく入ってこないことになります。

ローン残高より売上代金が少ない場合、売上代金を充当した後のローンの残債務については、現金でまとめて支払うか、再度ローンを組むことになります。

新車もローンで購入する場合には、毎月のローンの返済金額がかさんで、大きな負担になることもあります。

ローンが残っている自動車を売る場合こそ、一括査定サイトを活用して、できるだけ高い金額で自動車を売るべきでしょう。

自動車がローンの残債務以上に高く売れると、手元にいくらかの現金が入ってきます。

安い査定額で売ってしまうと、手放した自動車のローンを支払う羽目になり、非常に嫌な気持ちになります。

一括査定なら、高額査定を獲得する可能性が高いですので、このケースではぜひ利用したいものです。

名義変更の手続きや、売却後のローンに関する手続きに関して、ローンのない自動車を売る場合と比較して若干複雑になります。

その対応についても、買取店によって若干異なるので、買取店の担当者に、ローンの取り扱いなどについて、査定前に問い合わせておくといいでしょう。